代表理事組合長
谷渕　要一

　森林は、林産物の供給、水源のかん養、国土の保全、地球温暖化の防止、生物多様性の保全などの機能を通じて、私たちの日常生活に欠かすことのできないサービスを提供しています。また、森林から生産される林産物を生産する林業は、その活動を通じて森林の有する多面的機能の発揮や山村地域における雇用の確保など地域の活性化にも貢献しています。
　このような中、美方地域は森林が85％を占め、その森林に、戦後を中心に先人たちが植栽・管理してきた人工林が資源として本格的に利用可能な時期を迎えようとしています。
　しかしながら、木材価格の低迷など森林林業を取り巻く状況は厳しく、このままでは、間伐等の森林整備の遅れが森林の有する各種機能の発揮に支障を及ぼすとともに、林業を担う山村の崩壊にもつながりかねません。
　一方で、森林・林業は地球温暖化の防止や生物多様性の保全においても大いに期待されているとともに、木材のマテリアルからエネルギーまでトータルとして利用するなど国産材需要拡大の気運が高まりつつあります。
　北但西部森林組合は、組合員及び地域社会の期待に応えるために、「組合の経営革新」、「高性能林業機械による提案型集約化施業（集落林業）による組合員の森林経営のサポート」、「針広混交林や里山林の整備による災害に強い森林づくり」、「地域材の利用促進による地域経済への貢献」に取り組んでまいります。